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6月16日(木)~19日(日)まで東京に行ってきました。
目的は、東京の市場の視察と11月に予定している講演会の打合せです。

 「大田市場」、「大丸」@東京駅、「三越」@日本橋、「伊勢丹」@新宿、「小田急百貨店」@新宿、「農家の台所」@恵比寿、「Farmar’s Market」@国連大学前、「紀伊国屋」@青山等、いろいろ見て回りました。

久しぶりの仕事モードです。今まで仕事関係とは、違う感覚ではありましたが、色々な方と話でき、実りある出張でした。
自信のある生産物を作り、是非東京・大阪で、積極的に売り出して行きたいと思います。7月中旬に、大阪の市場調査に行きます。

※もう一つの目的は、先日、一橋大学開放講座の依頼があり、11月17日に東京・竹橋にある如水会館で講演会をさせていただくことなり、その準備に行ってきました。思った以上にアカデミックな雰囲気に圧倒されてしまいましたが、11月に向けて全力投球で頑張ります。だいぶ先のことですが、もしお時間がある方は、拙い講義に足を運んでいただきましたら幸いです。
11月17日(木) 18:00〜 東京・竹橋 如水会館 入場無料(市民向けの開放講座です)

 先月、南西諸島を襲った台風2号は、雨の降らない風だけの台風であった為、風による建物被害の他に、農作物に塩害という被害をもたらしました。海水を巻き上げ、作物に海水をまき、雨が降らない為、作物にかかった海水がそのまま残り、枯れてしまいました。主に花卉類、葉タバコ、果実そして野菜に大きな被害が出ました。我が家では、大きな被害はなかったのですが、自家用の野菜は全滅しました。

 沖永良部島では、野菜の苗さえも手に入りにくく、私が沖縄で苗を購入し、沖永良部に持ち帰りました。約1反弱の畑を、トラクターで二度耕し、牛フンの堆肥を施し、再度トラクターで耕し、畝を作り、最後、特性の野菜用の発酵液を散布して、畑をこしらえました。二日間しかなかったのですが、なんとか、野菜畑をこしらえることが出来たと思います。畑は手を加えていくと、その分、気のせいか、光っていくと感じました。
船の出発一時間前まで畑で、ナス、ピーマン、アシタバ、オクラ、ハンダマ等を植付けました。残りは母に作業をまかせることととなります。かぼちゃ、ゴーヤ、ネギ、ニンジン、にんにくなどを植えていきます。
自然の前に、今度こそ、収穫までの無事を、と祈るばかりです。

 4月に琉球大学に入学し、沖永良部島と沖縄を毎週往復する日々を過ごしています。沖縄に滞在中も、何故かあるコミュニティFMを聞いています。最近は、RADIKOのように電波が届かなくても気軽に、ラジオ番組を聞けます。すごい時代ですね。そのコミュニティFMは「あまみFM」という奄美大島・名瀬にあるコミュニティFMです。そこから流れている音は、まさに奄美大島の音です。あまみのなまり、方言、奄美の音楽、奄美の生活、番組の中には、奄美のおばぁとパーソナリティのトーク番組もあり、多分、奄美出身以外の方には全くわからない言葉が流れています。奄美大島は、沖永良部島から徳之島を挟んで北東に約180kmに位置する島です。言葉、音楽、文化等違いはあるのですが、同じ文化圏内ということでしょう、その音は、何か懐かしい感じです。

 あまみFMホームページ→
           
      http://www.npo-d.org/pc/

   あまみFMから流れた音楽で心に残る歌を一曲紹介します。
歌手:城南海 「 アイツムギ」、作詞作曲は、川村結花さんです。

昨日、沖永良部島の母校・城ヶ丘中学校の開校記念式が開催されました。
そこで、生徒に講演をしてほしいという依頼があり、講演会をさせていただきました。
全校生徒58名の小さな中学校です。

「生徒に、何を伝えられるか、」正直不安はありましたが、もし何か子供たちの力になればという想いから、講演をさせていただきました。
今までの経験した仕事で自分が人生について学んだことを、かみくだいてお話しさせていただきましたが、ちょっと難しかったかもしれません。
約40分ということでしたが、10分ほど時間をオーバーしてしまいました。失礼しました。
自分にとっては、育ててくれた母校で講演会をさせていただく機会を頂くことが、幸せなことと思います。
つたない講演会でしたが、聞いていただいた、生徒58名、先生方、父兄の皆さま、PTAの皆さま有難うございました。

講演会で紹介する予定でした「おおきな10円玉」をこの場で紹介させていただきます。

「大きな10円玉」 昭和50年生(宮崎県)
           小林 まゆ

この話は、叔母から聞いた話です。
叔母の知り合いの女性に、女の子供がいます。その子は、生まれながらにして、知恵おくれでした。幼稚園は、近所の子供達と一緒に、通っていたそうですが、小学校にあがると、ちょくちょく学校を休むようになって、とうとう、一年生が終わるころには、まったく学校に行かなくなったそうです。二年生になっても、三年生になっても、その子は、学校に行こうとはしませんでした。そして四年生にあがるころ、その子の父親と、母親とで話し合って、中学にあがるまで、養護学校にあずけることになりました。養護学校には、寮みたいなものがあって、勿論、家に帰ることはできません。
 四年生ではいったその子は、一年生の学習から始めなければなりませんでした。専門の先生が、一対一で、主要教科を一年生の問題から、丁寧に教えていきました。その日習った新しいことを、毎日毎日、その子は母親に電話で報告しました。覚えた漢字も、たくさんになると、少し難しい本も、読めるようになりました。ほんの少しずつではありましたが、一年間で、その子は、たくさんのことを学び、覚えてゆきました。
その子をずっと教えてきた先生が、ある日、算数を教えようとした時のことです。その問題は、お金を例にあげた問題で、先生は

「ここに500円玉、100円玉、10円玉、三つのお金があります。どのお金が一番大きなお金ですか?」

とその子に質問しました。するとその子は

「10円玉」

と答えるのだそうです。先生は、

「500円玉なのよ」

と教えましたが、同じ問題をくり返すと、どうしてもその子は、

「10円玉」

と答えてしまうのです。何度も何度も教えても、やはり答えは、10円玉だったので、先生は、

「500円玉と10円玉は、500円が、たくさんの物が買えるのよ。だから一番大きいのは、500円でしょ?」

と言うのですが、その子はどうしても違う、10円玉だと言うので、先生は、

「それでは、10円玉の方が大きい理由をいってごらん」

と言ったそうです。すると、その子は

「10円玉は電話ができるお金。電話すると、お母さんの声が、聞けるのよ」

そう言ったそうです。

生徒に人気のあったCM

最後に紹介したCM

 収穫を終え、一ヶ月が経とうとしています。農家として、初めての収穫を終え、ホッとしているというのが今の気持ちです。多くの方に、励ましの言葉を頂きました。ありがとうございます。
 農家は、畑という大地の力をかりて作物を収穫します。今回、5つの畑でジャガイモを栽培したのですが、その畑、畑でその出来は違います。同じように手入れをし、育てても、収穫物は畑によって違っていました。まさに、作物を作っているのは畑の力だということだと思います。
  本日、大学院の授業で学んだ『畑をみがく』という言葉に強く共感しました。(共の思想 : 農業問題再考 磯辺 俊彦)
農家は、畑を何度も耕し、雑草を取り、畑に肥料を施し、そして、それでも状態が悪い場合は客土をする(新しい土を持ってくる)、それが、「畑をみがく」ということ、「畑はみがけば、みがくほど、いい作物を作ってくれる」。
今年のジャガイモの出来に満足することなく、今年の秋までに、「畑をみがく」ことに精を出したいと思います。
今後とも、末永くよろしくお願いします。

追伸:ホームページでのジャガイモの販売は、約一ヶ月と短い期間でした。せっかくお問い合わせいただいたのに、お届けできなかった皆様には、大変ご迷惑をおかけしました。申し訳ございませんでした。

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