今は、実家で両親と共に住んでいますが、母の実家が空き家になっているので、その家をリフォームして住むことにしました。但し、20年近く住んでいないので、傷みが激しい状態です。10月に入り、親戚のイクヤミーとその同級生のヨシヒサミーと三人で、まずは屋根を葺き替えています。トタン屋根を剥がし、傷んだ部分を補強し、新しいトタンを張っていきます。私も、木材にカンナをかけ、屋根に登り、トタンを剥がし、大工もどきをしています。今日は危なく足を滑らせ、屋根から落ちる所でした。本当に、本当に、ヤバかった。みんなが「落ちた!」と思った瞬間、間一髪で、屋根の端にかろうじて体が残っていました。今日で4日目、約半分の張替えが終わりました。怪我をしない様、気を付けて手伝います。大分と涼しくなりましたが、昼間は、30度を超え、まだまだ夏を感じる、沖永良部島です。
(ミーは、方言で、兄貴という意味です)

9月25日26日と牛のセリ市がありました。口蹄疫の影響で、前回の7月のセリでは子牛の値段は約60%前後まで落ち込んでいます。今回のセリで、値段が持ち直す事を願った畜産農家も多かったのですが、前回ほぼ変わらない状況でした。需要と供給のバランスから考えると、値が下がるのはむしろ違う神の手が働いているのでしょうか?不思議です。
ただ実際市場に行くと意外な程、活気があります。この苦境にも、懸命に前向きに踏ん張っています。頭が下がります。

実は今、沖縄に滞在しています。琉球大学の学食で昼食を済ませ、せっせとiPadしてます。9/20に沖縄にきて、昨日、今日と琉球大学の大学院の試験がありました。昨日が小論文、本日が面接です。小論文を書いたのは、20年ぶりでしょうか?1200字の原稿用紙にほぼびっしりと書いたのですが、内容的にはあまり自信がありません。ただし、本日の面談では、多くの先生を前に、自分のプレゼンテーションがうまく出来たと思います。本日の面談では昨日の分を挽回か?発表は、10月7日。22年ぶりの合格発表です。島に帰ったら、最後のあがき、菅原神社で神頼みでもしてきますか、

島では、多くの字で9/19に敬老会が催されました。70歳以上のお年寄りの為に、青年団、壮年団、婦人会が中心になり、民謡、踊り、三味線等が、披露され、酒を飲み、「老」を祝います。各字の大きな行事の一つです。この日の為に約一ヶ月前から、子供から大人まで其々の催し毎に集まり、練習します。子供達は、この行事を通じて、「お年寄りを敬う」ことと、「小さいながら社会」について学びます。
字での敬老会が終わると、今度は、今年70歳になった方の自宅まで赴き、初敬老を祝います。私が、伯母の自宅で初敬老の祝いの酒を飲んでいると、青年団、壮年団の皆さんがなだれ込み、酒を飲み、民謡が始まり、踊りが始まります。飲んで、騒いで、踊って、飲んで。まさに、沖永良部島に帰って来た事を実感するひとときです。

島に戻り、一週間が経ちました。私が実家に戻ったことを聞いた近所の方、親戚の方が、毎日、自宅で育てた農作物、海で釣った魚、そして、お酒を持って来てくれます。冷蔵庫は、買い物をしていないのにいっぱいになっていきます。本当に有難いことです。
大阪での生活では、近所との付き合いは殆どなかったのですが、田舎では、家族という生活単位の周りに、お隣近所という社会が強い関係で存在します。今まではプライペートと考えていた範囲まで入ってくることも有ります。この社会構造が場合によっては、なかなか馴染みにくいと思いますが、これが田舎のイイトコです。しばらくは、皆さんに甘えさせて頂きます。そしていつかお返しできる存在になりたい思います。

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