やっとジャガイモの準備を始めました。他の農家は、専用のジャガイモ畑を夏に畑のこしらえをしていますが、私のジャガイモ畑は、父の飼っている約30頭の親牛の為の牧草の畑を借りて栽培します。10月でほぼ、牧草を刈り終え、ジャガイモの準備に入ります。これから、トラクターで3回~4回畑を耕し、肥料を播き、ジャガイモを植えていきます。
 昨年は、発酵液での液肥散布が、味・大きさにとても効果がありました。今年も、更に発酵液について勉強し、発酵液を散布してみたいと思います。
 あともう一つが、夏に読んだ『月と農業』を参考に栽培してみたいと思います。16世紀に、こつ然と姿を消したマヤ文明の存在した中南米の農民に脈々と伝わる農法です。月の満ち欠けに合わせて、栽培を行うという農法です。月の引力を考えると、科学的かもしれません。播種、雑草管理、追肥、液肥散布、収穫の作業を月齢に合わせて、ジャガイモを育てていきます。
 来年春の収穫に向けて、美味しい、美味しいジャガイモをお届けするため、丹精込めて作っていきたいと思います。

ジャガイモに液肥散布する発酵液です。

※大学と農業の合間に、東京・竹橋で講演をすることとなりました。
もしお時間がある方は、拙い講演会となると思いますが、お越しいただけると幸いです。
日時:11月17日(木) 18時~
演題:「広告代理店マンから農家への転身―沖永良部島で農業を考える」
場所:東京・一ツ橋 如水会館2階 地下鉄東西線「竹橋」から100メートルほど
  :入場料無料です。申し込み不要です。一橋大学卒業生だけでなく、一般社会人向けの公開講座です。
   詳細は、→こちらをご参照ください。
    
アクセスマップ

タイでは、田舎に行くとほとんどタイ語しか通じませんでした。タイ滞在中は、ラオス出身の留学生Inpong君が、私の世話役として英語でタイ語の通訳をしてくれました。朝から晩まで、常に一緒です。お陰様で多くのタイの農家の方とのコミュニケーションに何の不自由も感じませんでした。そんな状況に、タイで私が使うタイ語は、サワディカップ(こんにちは)、コップンカップ(有り難う)、アロ~イ(おいしい)、トムヤンクン、トゥクトゥク(観光タクシー)くらいです。あまりのWordの少なさに、サワディカップの代わりに、「トムヤンクン」や「トゥクトゥク」とわざと間違えて、笑いを取りました。特に「トムヤンクン」は、村の皆さんに受け、よく笑いが取れました。
 Nonghee Villageは、私が農家にホームステイでお世話になった村です。多くの村人が、日本から来たオッチャン学生を大歓迎してくれました。ホームステイでお世話になった農家で、最後の食事です。昼食前、農家のご主人が村の人と車に乗って出かけます。「どこに行んですか」と聞くと、今日は午前中、川に行ってくる、と出かけて行きました。 我々は、他の農家へ調査を済ませて、昼食前に家に戻ってきました。
 帰ってくると、台所からはいい匂い。台所をのぞいて何を作っているのか聞くと、「トムヤンクン」。そして「トムヤンクン」の「クン」の意味は、「エビ」。農家の主人は、籠いっぱいの生きた手長エビを抱えて帰ってきた。地元の漁師から買ってきたそうである。
 温かな、最高の「トムヤンクン」です。

 

9/2~9/24のタイ・コンケン大学での交換留学生の研修を無事終えて、昨日帰国しました。3週間という短い期間でしたが、内容の濃い研修でした。9/23には、この研修報告の英語でのプレゼンテーションを行い、そして農学部 学部長の
Dr.Anan polthanee氏から修了書の授与があり、研修を終了しました。
 私の訪れたKhon Kaenは、タイの東北地方にある地域です。さすが農業大国、どこに行っても野菜や果物、肉類等の食料が豊富です。市場では、新鮮な野菜が常に山ほど積まれて売られています。タイの農村で行われたセミナーで、タイのお坊さんがこう話をしました。
「食べ物は、人が生きる土台である。まずはその豊かな土台をしっかり作ること、その土台をしっかり築くことは、その国に住む人々が豊かで幸福に生きる土台を築くことである」
 タイのGDPは、日本の17分の1、日本のほうが物質的な豊かさはあるが、タイの農村でみた人間味あふれる表情と幸福感を忘れられない。
コンケン大学のニュースでの紹介:こちらをクリック:

農学部 学部長のDr.Anan polthanee氏から修了書の授与

久々の緊張、英語で約40分のプレゼンテーション

大変お世話になったラオスからの留学生Inpongさん

大学で巻き寿司をみんなで作りました。InpongさんとKyさん

ラオスの首都・ビエンチャンまで足を延ばす。オーガニック市場にて。あふれる野菜、果物、穀物など。

ビエンチャンから更に車で40分ほどの小さな村の市場。ここも豊富な食材があふれかえっている。

Khon Kaenから車で約一時間のNonghee村の昼食風景。どこからともなく人が集まってきて約10数名でも昼食。家の前を村人が通るたびに主人が大声で「昼食を食べていかないか」と声をかける。いつも食べきれない量の食事が用意される。

村での農業研修セミナーでの昼食風景。村の主婦の手つくり料理が、ふるまわれた。

カモも養殖しています

一日は農家でホームステイ。夜も人が集まり、遅くまで懇親。

 琉球大学に通学して、約5か月が過ぎました。
農学部の一般講義、農業経済学のゼミ、西表島の集中講義など、久しぶりの勉学に苦労はしているものの、新鮮な環境を大いに楽しんでいます。大学は、8月中旬から9月末まで夏季休暇に入っていますが、先週、今週と大学に出てきてます。英語の集中クラスと、ゼミに出席しています。実は、明日9/2~9/24まで、タイの東北地方にあるコンケン大学・Khon Kaen Universityの農学部に短期留学で行ってきます。その準備です。20代の頃、もっと積極的に勉学に励んでいたらと後悔はしているものの、勉学のスタートに年齢は関係ないと、まだまだ積極的にいろんなことに挑んでいます。Khon Kaen Universityでは、タイの農業事情、農業政策、そして農家でタイの農業を実体験する予定です。3週間と短期間ですが、多くのことを吸収し、これからの農業に何か役に立てられたらと思います。

タイから戻ると、いよいよジャガイモの植付の準備に入ります。

 

 

 最近、「昔の農業をヒントにする」という雑誌の記事を読みました。例えば、天気は雲の動き、海の様子を見て予想したり、鍬ひとつで上手に畑をこしらえたり、自然の肥料を使い方など、興味深いものばかりでした。その中で、もっとも興味深かったのが月の満ち欠けを見ながら、木材を伐採するという記事です。木材は、満月の時に伐採した木材と、新月の時に伐採した木材とはその品質は異なり、月が欠けていく時に、伐採するほうが木材の品質が高くなるそうです。なんと1669年、フランスで定められた法律では材木用の樹木は欠けていく月の間に伐ることと定められていたそうです。

 その記事を読み、購入したのが「月と農業 LA LUNA 中南米農民の有機農法と暮らしの技術 ハイロ・レストレポ・リベラ著」です。中南米に脈々と伝わる自然、特に月と密接に関係した農法を解説した本です。中南米といえば、16世紀に忽然と姿を消したマヤ文明、高度な天文学が発達した文明が存在した地です。その血を引き継いだ農民は月の力を感じ、自然と対話をし農業を行っているそうです。
 先進的な農業もいいのですが、今年は、この月と向き合ってジャガイモを作ってみたいと思います。来年の春の収穫が今から楽しみです。

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