昨日、沖永良部島の母校・城ヶ丘中学校の開校記念式が開催されました。
そこで、生徒に講演をしてほしいという依頼があり、講演会をさせていただきました。
全校生徒58名の小さな中学校です。
「生徒に、何を伝えられるか、」正直不安はありましたが、もし何か子供たちの力になればという想いから、講演をさせていただきました。
今までの経験した仕事で自分が人生について学んだことを、かみくだいてお話しさせていただきましたが、ちょっと難しかったかもしれません。
約40分ということでしたが、10分ほど時間をオーバーしてしまいました。失礼しました。
自分にとっては、育ててくれた母校で講演会をさせていただく機会を頂くことが、幸せなことと思います。
つたない講演会でしたが、聞いていただいた、生徒58名、先生方、父兄の皆さま、PTAの皆さま有難うございました。
講演会で紹介する予定でした「おおきな10円玉」をこの場で紹介させていただきます。
「大きな10円玉」 昭和50年生(宮崎県)
小林 まゆ
この話は、叔母から聞いた話です。
叔母の知り合いの女性に、女の子供がいます。その子は、生まれながらにして、知恵おくれでした。幼稚園は、近所の子供達と一緒に、通っていたそうですが、小学校にあがると、ちょくちょく学校を休むようになって、とうとう、一年生が終わるころには、まったく学校に行かなくなったそうです。二年生になっても、三年生になっても、その子は、学校に行こうとはしませんでした。そして四年生にあがるころ、その子の父親と、母親とで話し合って、中学にあがるまで、養護学校にあずけることになりました。養護学校には、寮みたいなものがあって、勿論、家に帰ることはできません。
四年生ではいったその子は、一年生の学習から始めなければなりませんでした。専門の先生が、一対一で、主要教科を一年生の問題から、丁寧に教えていきました。その日習った新しいことを、毎日毎日、その子は母親に電話で報告しました。覚えた漢字も、たくさんになると、少し難しい本も、読めるようになりました。ほんの少しずつではありましたが、一年間で、その子は、たくさんのことを学び、覚えてゆきました。
その子をずっと教えてきた先生が、ある日、算数を教えようとした時のことです。その問題は、お金を例にあげた問題で、先生は
「ここに500円玉、100円玉、10円玉、三つのお金があります。どのお金が一番大きなお金ですか?」
とその子に質問しました。するとその子は
「10円玉」
と答えるのだそうです。先生は、
「500円玉なのよ」
と教えましたが、同じ問題をくり返すと、どうしてもその子は、
「10円玉」
と答えてしまうのです。何度も何度も教えても、やはり答えは、10円玉だったので、先生は、
「500円玉と10円玉は、500円が、たくさんの物が買えるのよ。だから一番大きいのは、500円でしょ?」
と言うのですが、その子はどうしても違う、10円玉だと言うので、先生は、
「それでは、10円玉の方が大きい理由をいってごらん」
と言ったそうです。すると、その子は
「10円玉は電話ができるお金。電話すると、お母さんの声が、聞けるのよ」
そう言ったそうです。
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