8月 242010
長年、共に山登りをしてきたHANAと、最後の登山・北アルプスに行ってきました。 私が30歳の頃から登山をかじり始めて、約12〜13年、共に、多くの山の頂に立ちました。登山始めの頃は、毎週と言っていいほど、金曜日の夜に大阪を出発し、週末に長野の山に登りました。当時、彼女のいない私はよかったのですが、HANAの彼女は、私に嫉妬に近い感情を抱いていたと思います。そんな変なことは、全くなかったのですが、・・・。
登った山で、最も記憶に残るのは、やはり、2002年9月に登頂したヨーロッパのアルプス・モンブランです。死との隣合わせという感覚は、人間の感覚を覚醒してしまうと感じた、強烈な経験でした。その達成感は、何ものにも例えられないものです。その頂で流した清らかな涙は、一生のうち、記憶に残る涙の一つです。
今回、最後に選んだ山は、北アルプス・上高地の南東に位置する蝶ヶ岳・2677mです。
頂上までは上高地から約6時間半のコースです。
ここ数年の不摂生による100kgオーバーの巨体を頂上まで運ぶのは、本当に苦労しました。
無事登頂できたことに、正直安堵、です。
自分にとっての山は、ただひたすらに団長と共に歩むものでした。よくよく考えたら、この10数年、ただの1秒たりとも団長とは仕事を一緒にしたことも無く、団長の男の器は、全て山を通じて感じたものでした。
私が途中で挫折しかけた時、団長がリスクや自分なりの想いを飲み込んで頂上まで私を引き上げてくれたモンブラン山頂は、私にとってはただ山の頂きであるだけでなく、団長という、男の極みを感じさせた雲上の別天地でありました。
あんなに雄々しかったのに、なんでこんなに醜く太ってしまったのでしょう。