沖縄は、6月23日に梅雨明けしました。気象庁は奄美はまだ梅雨明け宣言していないのですが、沖永良部島は、沖縄と同様、梅雨明けしていると思います。
 一年の中で、最もいい季節です。

沖永良部島の海岸

沖永良部島の青い空

 現在はジャガイモの収穫も終わり、沖永良部島では、梅雨の間は殆んど入れなかった畑の畦の草刈りや、秋に向けての畑の準備を進めています。大学では、修士論文の準備を始めています。
 さて、ここ一ヶ月、今年のジャガイモについての反省と来年の方向性を考えていました。まず今年のジャガイモですが、決して満足できるものではありませんでした。できる限り、農薬を使わず、安全を考え栽培をしました。しかしながら自然には勝てないものを感じました。12月から春にかけて降り続く雨と日照不足、低温、それに伴う疫病の発生、収穫時の雨による遅れ、線虫による被害等、二年目にして農業の困難さを感じたこの一ヶ月です。ご購入いただいた方には大変申し訳なく感じています。大きな反省点は、スケジュール管理です。今年の雨は、農作業のスケジュールに大きく影響し、大幅に作業が遅れてしまいました。来年は、どんな雨に対しても作業の遅れを生じさせない厳しいスケジュール管理が必要です。
 では、来年はどういう方向で農業をしていこうか、自然に対しどう向き合っていくのか、品質と収穫量、そして栽培方法。

屋鈍の海

キャベツ

 今年の春、奄美大島の宇検村、屋鈍を訪れました。そこで不思議な光景を目にします。野菜畑でニンニクの収穫に精を出す女性がいらっしゃいます。大のニンニク好きの私はその肌のきれいなニンニクに見とれていました。「美味しそうなニンニクですね」と話しかける私に対して「この畑の野菜は、農薬も、化学肥料も使わない有機栽培で、本当に美味しいよ」と話す女性。その先に、今年は異常発生しているモンシロチョウが数多く舞う畑にきれいに並ぶキャベツを見つけ、驚きます。私の知る今年のキャベツ畑は、モンシロチョウの幼虫に食い荒らされて、ほとんど芯だけが残る無残なキャベツが殆どです。しかしその畑のキャベツは、ほとんど虫が食べていないのです。農家の女性いわく、「農薬や化学肥料を使わないで育てると、美味しくてそして、病気や害虫に対して強い野菜になります」

 農業では、収穫量=収入というイメージに囚われがちです。私もそうです。大規模農業で大量生産を図ります。人間が製造したモノに頼ってしまいます。一方で奄美大島の屋鈍で出会った農家の女性は、自然との共生の中で、質の高い作物を作る農業を営んでいます。
 今年は、自然相手の農業の厳しさを感じましたが、奄美の宇検村で出会った農家の女性のように、もっと自然との距離を身近にすることが大切です。
 来年は、満足のいくジャガイモを作れるように頑張って参ります。宜しくお願い致します。

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